「忍術」
古典的・伝統的な忍者・忍術を研究し、現代における忍術の活用法と忍器・忍具の開発を行います。
① 忍器・忍具の研究、開発、製作、販売
柳宗悦の提唱した「民藝」は民衆的工芸を指す言葉でした。これに習い、SDPの製作する忍器・忍具は「忍藝」と称し、忍術的工芸を理念とします。忍術と真摯に向き合い、術の用に耐えうる忍器を模索、研究し、手で造ることを通しながら美を見出し製作した魅力ある工芸を目指します。(忍藝の趣旨と意味:https://shinobi-d-p.stores.jp/about)
② 忍術を活かした情報教育(情報技術の指導)
情報技術とは、情報の収集・分析・活用のための知識と技です。目標を立てそれを実現する…問題を見つけこれを解決する…そのためには情報の理解とそれを踏まえた計画の立案が必要になり、不確定な未来を生き抜くために必要な能力といえます。
古典的・伝統的な忍術にはプロの諜報員として働いた忍者の技と知恵(情報技術)が詰まっており、またその修得法(教育)も包括されています。忍術体験を通し、実践的・経験的な情報技術の習得を提供します。
忍術を活用した情報教育プログラムでは、情報処理のプロセスを①情報収集、②分析、③活用、④評価の4つに分け、一連の流れを忍術体験を行う中で学び経験的に習得することを目指します。情報プロセスの流れを理解した次の段階では、各プロセスの情報技術・能力を向上させるために、それに特化した忍術を学びます。(小学校で行った忍者教室の事例紹介はこちら→https://note.com/kiyo_design/n/naf45f3202047)
なおこの情報教育はSDPが研究・開発する忍術を活用した情報利用システム「Ninteligence」を活用しています。
③ 忍術を活かした情報技術「Ninteligence」の開発
古典的な忍術をベースとしながら、複雑な現代情報社会を生き抜くための実践的情報技術の開発を行います。
現代技術は科学の進歩により客観性・再現性の向上を得ましたが、複雑・多様化する現実の事象への対応力が低下するという問題を抱えています。古典的な忍術や兵法は煩雑としてるように見えながら、具体的な現実問題を解決するための技術や思想に優れています。これを現代の科学的に洗練されたインテリジェンスサイクル(CIAなど情報機関が使用する情報技術)や戦術の原理・原則によって捉えることで弱点を補い合い、複雑な現実を捉え、不確定の未来を生き抜く行動選択を行えるようにします。
忍術(Ninjutsu)を活かした情報(intelligence)技術ということで「Ninteligence」と称しています。
④ 古典忍術の研究と再現
現代における忍術の活用方法を得るためには、古典的な忍術を正確に理解する必要があります。
忍術書や兵法書といった書伝の古文献を読み解き、口伝や体伝といった伝承を含め実践、修行、再現実験を通し、自らが忍びの者に近づくことで古典忍術の実像を理解し、技術再現を試み忍術の実像に近づきます。
なお再現実験は「原始技術史」における「古代技術復元実験(EARATS)」の手法をモデルとしています。